
ガウチョの青年
トリが踊るバスストップ 君はガウチョに抱かれ 立ち尽くすふるたぬき見ないふりしたー キンキキッズ、硝子の少年に乗せてみましょう
イタリアでは、日本以上に厳しいロックダウンが続いていた。
公道は無人で、一台の車も走っていない。
途中、検問があったのを、何とかやり過ごして、ボクらはイタリアの街を静かに爆走した。
テツフミのもとに、一通の年賀状が届いた。
送り手は、ヒロミさんとだけ書かれている。
内容は、ハンドバックを取り戻してくたのことのお礼だった。
長崎大学保健福祉学科からの帰り道。ボクの意識は、ただの車から、ひとりの少女へと変貌を遂げた。その後の顛末。